ヒョードル

もっと格闘技のディケイドがとっくに変わってることを思い知らされるような決定的な内容かと思いきや、あの体勢からトライアングル食らうのは流石にちょっと…弱くなったとか、モチベーションの問題以前に、油断以外の何者でもないだろ。柔術黒帯になんの工夫もなく飛び込んじゃダメじゃね。つか今までならそんなんでも勝てる何かを持ってたんだよな。
これは市場的にキツイなー。ヒョードルが一番(UFC)に入らないことで、ヒョードルを取れば2位として噛み付く対立団体足り得たけど、UFCだけがメジャー、それ以外がどんだけ群れようが一軍落ちしたメンバーと、これからUFCに出れないルーキーだけが集まる糞インディーですよ!海外の団体でインディー扱いなら、日本の団体なんてハナクソやで。あー結構終わった感が出てきたな。色々会ったけども、ゼロ年代格闘技が世間に残したのは、格闘家風ファッションが街に溶け込んだことと、お笑い界にプロレスジャーゴンが溶け込んだことかな。あと二次的な奴。これによって漫画小説映画などで、格闘家風の外見を作れば、そのシンボルに貼りつく内面も自動的に喚起できるようになったとか、お笑い番組を始めとした演出に格闘技の煽りVの世界観が浸透しているとかね。
BIGGER STRONGER FASTERを観直した方がいいかな。ヒョードルの負けにフォーカスが当たるのは確実だけども、決してヴェウドゥムの強さにはならないだろう(ブラジリアンだし)。神経症的に勝利を尊ぶ国(団体:UFC)アメリカの思想において、負けた方にフォーカスが当たるのは最後かもしれない。だからDREAMの価値観には顛倒が不可欠ではあるのだが、ここでヒョードルをもってインパクトを残す思想の流布を最後の一撃としてかまし、しかし価値観を変えていくのが望ましいのではないかと思いました。