フリーター、家を買う。以前このプロダクトで作られていたドラマでは、会社における女性・男性原理を基本軸に、女性が会社で「普通」に働くことの困難さ。また、それは男から見ると頭がおかしい個人の話で、そいつさえ倒せば解決に見える、それが一番の問題。という構成だったんだけど。フリーター〜は、様々な場所での女性原理の問題を同時進行的に描いて、それを(永遠の)外部であるニノの成長を通して描く話で、ニノはアングルでしかない。この構造は、形は違うけどやってることはサマーウォーズ。依り代を通して家ってなに?を描いてるのも同じ


ギルティ。主役(菅野美穂)を殺せたら充分だと思う。というか刑事(玉木)がとる責任は時代が違う為、多分どれでも無理なので普通は殺さない。何かアイデアがあるのか。30分ぶんのカロリーを1時間に引き伸ばして間延びしてる。もっとタイトな編集で30分毎に起承転結がつくような、そういった根本的な部分で損してる


セカンドバージン。茶化してディスってるわけじゃなくて、うぜェドラマだったw 逆にロックやで!最近、ふかきょんが狂ってきた


闇金ウシジマくん。漫画より温いから糞、所詮TVドラマとか言われたりするのかな。笑ゥせぇるすまんみたい


クロヒョウ。波留かうぃい。IWGPみたいになってきたお


医龍3。フジの医療ドラマは手癖だけで作っても、それなりにカチッとしてる。


ドグーンⅤ。アイドルグループ戦国時代。クレイジーなのに作りが丁寧で、多分今年のドラマの中でも一番真面目なドラマ。観終わった後はウルトラQとかを見た気持ちになる。以前町山さんが、この世に存在しない恐怖を描いても怖くない、ただのお話だから。という話をゾンビ映画の話でしていたが、まさにこのドラマは時代に寄り添った恐怖を描いている。それでいてB級アイドルモノとして見たいものを全て見せるサービス精神がある。


SPEC。「○○なんすよっ」みたいな喋り方とか、戸田恵梨香の底意地の悪い感じがかわええ。ミステリーのフリが退屈。もっと踏み込めるでしょ。ネタを小出しにして先伸ばされてるみたい


小田霧響子の嘘。今期ケイゾク2があるから可哀想。確実にミステリーのフォーマットの脱構築、及び更新をしているんだけど、何にしてもルックが悪すぎる。脚本力があるのに、絵力が弱い。


パーフェクトリポート。踊るがあってSPとかの流れの中に位置づけられるのかな。それにしても報道局って設定は欺瞞的に映る。こういうのは割りきって馬鹿馬鹿しい下らない事件を超大真面目にやる特攻野郎Aチームにする以外ないと思う。


流れ星。まずフワフワして捉え所がないけど毒があるクラゲを若者の暗喩に使ってるのがダサい。
家族は引力か重力かって話で、ひかれ合うのか、足を引っ張られるのかを、上戸のDV的な世界と、北乃の難病的な世界をぶつかり合わせることで見せている。結婚て別々の物語が合わさる事で、お互い不愉快な悪意を引き受けるてことなんやで、みたいな。最後は上戸一人じゃ支えられないけど、新しい家族的共同体で吾郎ちゃんの魂さえも救済する方向かな。ここ最近の中野Pドラマは、今回の吾郎ちゃんのように、悪意が滲み出しそうで染み出さず、タイミングを逸しがち。すでにドキドキよりも、まだかよが強くなってきている。


黄金の豚。肥大化した篠原のパブリックイメージがここまで来たのかという。篠原=キムタクみたいな。水戸黄門なんだけど使ってるネタが現代に近いだけに、めでたしめでたしで溜飲が下がる筈もない。元詐欺師で嘘でしか本当は暴けないとか、キャバクラのAKBとか、嫌々でしか成立しないちくちくした既視感。日テレの演出家は小慣れてる分癖が強い。この枠は脚本次第で結構色が変わる分、演出家の抜本的な変化があった方がいいかも知んないね


ナサケの女黄金の豚と似た様な話なんだけど、会計検査庁と国税局査察官の違いというか日テレとテレ朝の違いがそのままドラマになってるような気がしました


検事・鬼島平八郎。基本バラエティの再現VTR的画と、ドラマ的画の拮抗。またバラエティ的演技と、役者的演技が混ざることでディフォルメ社会を描く手法は、この枠の中で極端化してる。バラエティと映画(?)の間としてたけしがを使うことでゲスト以上の効果がある。スーパーワイドショウドラマ。実際の社会問題をガジェットと割り切りどこまで空想(都市伝説化)できるか。


獣医ドリトル。主役の分業はゼロ年代のトレンド。まあこの天才同士の分業でしか描けないスペシャリティって教師や医者(それと政治)等への過剰な責任と聖性の事であって、ドラマ内TVの視聴者の目線と同じ。カジュアルなぷち動物愛護は、狂った飼い主と、それを見てかわいいーという視聴者の共犯関係で出来ている、という見立てはそれを断罪する為、面白く見れる。が、動物医療界の権力争いが見え透いたアングルでしか無く全然面白くない。


刑事定年。どうせおっさん慰撫とかダメおやじあるあるかと思ったんだけど想像よりも全然面白かった。まあ上記したようなサラリーマン川柳的な終わってる感じは確かにあるんだけど、ギリギリで夫を殺してたかも知れない世界から再生してくる展開は良かったです。元刑事の内面からじゃなくて、元刑事を見る周りの視点から描いたのがよかったんじゃないかと(一人称は元刑事だけど

モリのアサガオ

大抵一話を見ればこのテーマを使って何を語るか、ドラマ内で出す答えのベクトルは分かるもんなんだけど、答えが第一義じゃないであろう作りだった。大概それはそれで主役の苦悩するポーズに行きがちなんだけど、これはその他の人間のプライオリティも決して低くない。
二話序盤、管理主義的な刑務官を印象的に描いておいて、間に情緒的な香椎由宇を挟み、最後に同じ刑務官が言う言葉でショックを与える。それを平田満が演じる死刑囚に魔が差す展開を通して描く、綺麗なプロット。偏りそうで結局誰にも寄りかかれず考えざる追えない。
マイケル・サンデル教授の正義の授業と同じことをドラマでやってると思う。絶対的な力を持つ何かが、構造的に抱えてしまうある矛盾を、極端な喩え話で炙り出す所が哲学的命題みたいな感じがするのかな。あれもそうだったんだけど、ばあさんとか小さい子供とか自殺した中学生とか、属性に貼りつく感情的なサブパラメータの使い方がいやらしい。そんで最後に自殺に追い込んだイジメ首謀の殺された子供の親っていう、ややこしくてサブパラメータの置き場のない人間を最後に出すっていう、これも綺麗でいやらしい。
例えば、最後ら辺の複雑な感情を抱えた濱田マリが、序盤に水商売風の出で立ちで平田満を追い返すシーンがあるから、最後で言う(序盤ではこの人の言うことは信用できないと思わせぶりな)刑務官の言葉に首肯も出来ないが即答で反論出来なくなる。
見ている間は当然フォーカスされる人間の成長、及びその描き方を見るわけだが、同じ様にワンシーンしか出てない人間も成長し、結果的に情状酌量に見えた死刑囚が一番レッテル張りで成長を拒んでいたっていう構成が見事。刑務官も香椎由宇もブレないだけにこの成長に関わる遺族が際立って見えるんだよね。

Q10

冒頭モノローグでうわあ木皿だ、としたワクワクを下回らずずっと気持ちイイテンションは続くんだけどって感じ。ぬるたいコミュニケーションを否定も肯定もしてない誠実さとかね。あづねえは棒だとか言われそうwだけどかわいかった。露骨なメタファーだらけで、指摘もクソも誰でも分かるだろうから言うまでもないだろうから省略。
後はドラマの力というか、ドラマを見るって事自体の希望とか。

前田演じるロボットは、まんま象徴アイドルの代わりなんだけど、アイドルが佐藤くんの中の悪意を増幅させる装置として機能させる事で世界を瓦解させる。それは佐藤君自体にもアイドルというペルソナが被さる話で描かれていた。
佐藤くんの悪意を増幅させる前田、という一話を見て思った感想に加え、病気の友達がそうだったかもしれない佐藤君だと思うと、最後二人で笑うシーンなど、日常にひっそりとある悪意をギリギリのスリリングさで回避するヒヤヒヤのシーン。
彼にどんどん機械がはめられていって、ギリギリ生きてるけど、人間的尊厳をどこに置くのか。そして繰り返しいつもどおりの日常を描きながらも、自分もそうだったかも知れない心臓の病気を持つ友達がどんどん人間からロボットに近くなっていく境界線を描いたら怖いよね。
これは個人的な興味ですが、田中さんの演じる教師が超然とした猶予期間を使い切った大人として生徒との対比だけで描かれるのか、それとも大人も試行錯誤のすえ成長するのかに興味がある。
後これも個人的にだけど蓮佛さん良い。そこはかとなく90年ぽい顔かな、役柄的にも少し古い。今まで清純なイメージで、もう少し年上の役が多かったけど、君に届けの役以降なのかな。いい。彼女はけいおん的でもなく、外部に世界を持ってる人間でかつ物語的要請で今の設定になってるのかな。

三話の話。無意味な事を大真面目にやるってのは、通過儀礼とかイニシエーションとして実社会でも作品でも機能していて、またミスコン的なものはある種生贄なんだけど、その価値観は外部の機能とフラットに評価をされちゃいけない性質を持っているが故、成長を描くお話は底が抜けた世界をどう切り取るか、その切り取る角度によって現代的作家性の性質が変わってくる。
戦国カフェとかもそうなんだけど、木皿泉の場合、底の抜けた制度を否定するわけでも闇雲に取り戻そうとするのではなく、読み替えて別の機能を再生する。先輩のトロフィーも、AKBみたいな制服も古い歌も全部そう。

たけるんとあづねえが突出して有名人なので、大枠の作りは海外ドラマの学園モノのように群像劇だけど、俗にいう群像劇とは言いがたい。作家性が強力な推進力になってるから、複数の脚本家で書く他の作品に比べて随分独特。
ちなみに姪っ子(小1)がQ10がすっごいおもしろいよと言っていた。

仮面ライダーOOO

人間の価値は相対的に低いんだけど、肉体の価値は高いとか電王みたい。うんうん靖子にゃんでごわす。敵を切るとコインが出る演出で最初にまず浮かぶのはマリオだけど、何か別のゲームで敵を叩くとコインが出てくるって何となくあった気がする。なんだろうか。
相棒が右手だけってのが印象的で、キーをタイプする手とか…だと、余りに面白みがないけど。それと主人公のヤングホームレス、自由人、その日暮らし的な面と、連続する今日としての未来感といいマジしかない感じといい…靖子ェ
例えば、映画的な「この量は流石に倒せない」って状況が一気にボーナスステージに変わる所とか、木皿泉みたいな読み替え。
変身の際にさらっと奇形化してんのが相変わらず気になる。手に爪のようなものが付くとかは全然いいんだけど、脚が逆関節になるのはラインを超えてる感じがする。あとネット描写はどうしてもキツくなりがちだけどiphoneならいい。
闇金タトバくんはフックになるいいネタだ。だけど主人公の戦争体験に対する、大きい物語への繊細なコミットについてもうそろそろ一家言ある誰かの視点を読みたいのも事実。現時点で言うのが難しいのは確かなんだけど、そこも重要なポイントであることは確かなはず

V系-テクノ・インダストリアル メモ

SOFT BALLET BODY TO BODY 89.9.25
STRAWBERRY FIELDS DANCERAMA 90.1.25
BUCK-TICK 狂った太陽 91.2.21
DIE IN CRIES NOTHINGNESS TO REVOLUTION 91.8.10
OPTIC NERVE ABSTRACTION 91.9.10
V.A. DANCE 2 NOISE 001 91.10.21
BUCK-TICK 殺シノ調べ 92.3.21
The HAREM Q EMERGENCY EXPRESS1992 92.3.21
幻覚アレルギー MOUTH TO MOUTH 92.4.21
SPEED-iD INNER DIMENSION 93.9.21
HIDE+TUSK SETH ET HOLTH 93.9.29
nuvɔ:gu Free-will ANNIVERSAR1993 93.10.21
LUNA SEA Sin After Sin 93.12.16
Penicillin Penicillin Shock 94.5.30
BAISER 接吻 94.6.12
MALICE MIZER memoire 94.7.24
Mr.ジーカンズ EROTICAL GINOIDS 94.7.?
CASCADE APOLLO EXERCISER 94.11.?
Yukihiro [8.13]LIVE AT NISSIN POWER STATION'95.8.13 95.11.21
GRASS VALLEY GRASS VALLEY 87.4.22
Nav Katze OyZaC 87.9.21
DIP THE FLAG スラッヂ 88.6.20
布袋寅泰 GUITARHYTHM 88.10.5
COMPLEX BE MY BABY 89.4.8
VENUS PETER Jumboring 90.9.24
PAINT IN WATERCOLOUR IN THESE THINGS 90.?
RosenKreuz RosenKreuz 90.?
SECRET GOLDFISH ALL NIGHT RAVE 91.10.10
COALTAR OF THE DEEPERS WHITE EP 91.?
M-AGE KISS 92.1.21
BRAIN DRIVE BRAIN WASHING 92.4.21
V.A. BEND IT! 92.6.01
BACTERIA SEASON OF DISEASE 93.8.?
DEF-MASTER DEF. MASTER 93.?


ちなみにNINのPretty Hate Machineが89年。
セカンド・サマー・オブ・ラヴは88-89.辺りか
映画「鉄男」が89年
ジグジグスパトニックが86年。
TG、SPKノイバウテンは80年前後。
でも一番の影響はミニストリーかな。
The Land of Rape and Honeyが出たのが88年。


凄くざっくりしちゃうけど、
日本は91年
海外は89年
が世間との接点かしら


参考までに
ジャパメタのメモ。 - velvetdeath


DANCE 2 NOISE - velvetdeath

TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!



TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!


以前コチラでも紹介した成馬零一さんの新書です。以下感想。
テレビドラマの批評ってまだシーンと呼べるモノもないし、(ブログなんかの)印象感想の域を出ず、特定の作家を切り口にしないと、ひとつの本として体裁を整えることすら出来なかったと思う。つまりもしこれ以降ドラマ批評シーンがモノになるとしたら、何も無い場所に点を打ち続ける作業の一つ目の入口になる本になる。この本がやり遂げた事は、最低でも今後この本以降を踏まえざる負えなくなるという事なのかなと思った。
入口となったテーマは、ブログでも評判の良かった「人間芝居とキャラ芝居」の見立て。正直僕は演技について門外漢だけども、この本に書いてある役者の持ち味という話はとても分かりやすかった。これだけでもここ10年の見通しはかなり良くなっているのだけど、そこを入り口に各ドラマの批評は演技論を超え、TVドラマが内包する無意識に描いてしまう時代の変遷が垣間見える作りになっているように思う。テレビドラマ批評の定型の提示を一冊の本にまとめたモノとして、嵐を入り口に新しい切り口をキチッと提示出来ていますし、簡潔に言えば、すげーなってのと、ヤラれちゃったなあという思いです。

日韓共同ドラマ テレシネマ

結構いいんじゃないか。「楽園」に続き「石ころの夢」も見てみたんだけど、何か懐かしい雰囲気もあって背景は今っぽくて。分かりやすいマクガフィンにパーフェクトワールドのような関係だったり。そんでテーマは前回の楽園と通じるところもあり、結構ベタに泣けるくさい