セクシーボイスアンドロボ 第三話

今回やばそう。ニートの問題かぁ、やっぱ気になってはいたんだな。野ブタの蒼井と同じ事言ってたけど、オウムとか、震災の問題って形は違うけど、解決して無いんだよね。やっぱり。


全国学力調査のニュースをやってますが、これ今回のセクボ&ロボと繋がるんですよね。全国学力調査の廃止は「子供達を比べるのはいけない」「差が出来るのはいけない」という考えに、当時の受験戦争というバックボーンがあった。ま、結局受験戦争なんてのは無くならなくて、当時殊更おかしな事のように語っていた人達がいたんでしょう。でも今どうですか?ゆとり教育の弊害だとか言いまくってますよね。今度また、競争激化とか偏差値偏重とか頭がおかしいんですか?

『親の言う事は分からない。皆と同じでなきゃいけないと言ったり、自分の個性を伸ばせと言ったりする一体どっちなんだ?』ニコもそりゃ分からないよ。

中学高校までは平等って言っておいて急に、大学入試は競争原理になるんだよ。急に現実を見せるんだよ。そんなもん対応できない子供だっているさ。オリンピックであんなに金メダルを欲しがり、ワールドカップで負けた日本を口汚く罵り、ジーコが悪いとか、誰が悪いとか犯人探しして。そこまでして欲しい優勝を吹聴しながらも。教室に入ったら平等ですよ。って矛盾してるだろ。一番を目指したいのか、一番を求めるのはいけない事なのか、どっちなんだ?

この43年間、学校の学力データが無かった訳だから、国家とか行政が教育に手を入れる時に的外れになるのは当然。って言う事はだよ、ゆとり教育ってのは何のデータをもとに作ったんだよ。そもそも個人情報保護法案とか曖昧なまま作っちゃダメだって。

俺は身の程をわきまえる事って、凄く大切な事の一つだと思っているんだけど、その為には自分が今何処に立っているかを知るってのは子供にとって凄く大切な事だと思う。足の速い奴、顔の良い奴、話の上手い奴、頭の良い奴。競争原理が働く事はそんなに悪い事だとは思わない。

話はそれるけど、スクールカーストに足をとられちゃうのって、自分の足場が見えていないせいなんだよ。今何処にいるかが分かる、身の程を知る。わきまえる。ってのは、自立にとって大切な事。自分のやりたい事を探すのは、この時期の自立の為の足場に掛かっていると思う。

あと、自分のやり方を見つける為には、競争の中でやりたくなくても、やらざる終えないってのが必要悪で。仕事をするようになって分かるのは、好きな仕事であってもやりたくない事は沢山あるって事。自分なりのやり方ってのは、競争の中で、やりたくない事もやっていって築いて(気付いて)いくんだよな。

それは今でも遅くないよ。って言ってくれると嘘でも励まされる。月子さんの問題も、この中にあるんだよ。

日本は、イデオロギー上は、みんな仲良く平等と言っておきながら、実質は競争原理の資本で出来てる訳ですよ。しかし、お金は汚い、出世したいってのは、ココロの汚い人間の考える事って言われるんですよ。日本では。そこの矛盾の狭間に芸能界っていうのがあって、有名ってファクターが回るんです。誰もが、お金が欲しいとは言えない。でも欲しい。何故なら優劣は存在するから。勉強が出来ない奴、運動が出来ない奴、顔が悪い奴、そういう人間が一発逆転を願うんですよ。芸能界はお金が儲かる。って幻想が未だに働いているのはその為です。実質グラビアアイドルで、サラリーマンの月収以上に稼げてる人なんていませんよ。女優とか、歌手とか、本とか、色んなことやって、色んな仕事して、勿論嫌な事を沢山やっても、サラリーマン以下なんですよ。それでもいつか必ずって信じてるんですよ。こんなの悲劇以外の何物でもない。気づいた時には後戻りできないところまで来ていて「死ぬしかない」とか思いつめちゃう。ショボイ人生が嫌で、価値のある存在になりたい。誰にも代わりの効かない自分になりたいってのは。『芸能人になりたい、だって有名になりたいから』ってメンタリティと同じ訳ですよ。それと、特別である為に、誰かを犠牲にするってのは、透明な自分の中学生と同じですよ。って事は、芸能人に憧れるメンタリティと子供をさらう様な(実際にはさらっていないけれど、実際にさらっているのと同じ事)メンタリティは非常に近い場所に存在するって事じゃないですか。それって自分の価値が自分で分からないから、誰かに教えて欲しいって事なんですよ。TVに出て、皆で私を求めて欲しいんですよ。だから月子さんは、500万の時点でちょっとほっとしてる気がするんですよね。

この話でお金を凄く大切なものとして描いているのもそういうことだと思う。ニコがお金を嫌がるのも象徴的。その為にありがとうを用いるというのは、とても木皿さんらしい。何故ならドラマで言っている事は、もう取り返しの付かない場所にいる人に対して向けられているからだ。自分が今書いたようなことは、バックボーンであって解決方法にはならない。だから、取り返しの付かない場所にはいない人間にとっては、「ありがとうを原動力に」といってもそんなに強い力は持たない。ありがとうは、燃料(でしかない)と、劇中でも語っている。


1192つくろう鎌倉幕府から、日本っていい国なのかな?ってのは驚いたけど、押し付け憲法の話なのかな、とか思った。それでも生きていかなくちゃいけない。押し付けだから良い悪いは評価でもなんでもないんだって。


それと書き忘れていたけど、このドラマは毎回よく走る。
多分ハルヒのライヴや、ヒミズの主人公のジョギングと同じ事だと思う。肉体性というのは、ココの所自分の周りに物凄く何度も出てくるファクターだ。