天使のわけまえ
離婚同居、天使のわけまえときて、ライフスタイルの多様化だったりオルタナティヴな家族の形みたいな想像力の枠になってきてるのか。
高校生と性愛の匂いを排除している事で、ロハスエコ系の小林聡美とかもたいまさことかが出てそうな、あの世界観の意匠を纏いながら、あれ系の前提となる富裕感から脱却して見せているのが興味深い。
以前の社会形態から見たら逸脱に見える、切り離された人達が身を寄せ合い、まるで家族のような幸せを受け入れていく。過去のヤクザ映画のようだとも言えるし、今年公開された息もできないであったり、アウトサイダー感と、ロハス系のハイブリットなんて、普通に考えたら頭がおかしいと思う。
大人のノスタルジーではなく、大人のモラトリアムなのだろうか。
それでもない、長く続く人生をその新しい家族の形態で維持し幸せに死ねるのかな。あの形態で性愛の充足は多分無理。そうじゃくて、利益配分とかリスク分散とかみたいな会社に近いように見える。
性愛を捨てるなら兎も角、家族という形態を借りるのなら、ホントは性愛の場所の確保はボディブローのように効いてくる問題のはず。