著作権法の非親告罪化

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むにぃ


実際に世に出る作品よりも先に、アイデアを思いついて自主制作するも、まったく箸にも棒にもかからない事ってあると思うんですけど。それって同時代性つって、同じ時代に生きる人間同士、似たような影響を受けることは、ままあるケースだと思うんです。全然レアケースじゃない。
と言う事は、イタズラに案件を増やす事になりますよね。逆説的に言えば、イタズラに案件を増やさないのならば、メジャーな会社から発表したものだけが特権的な立場をとるって事。つまり、本来アマチュアに最も必要な勉強方法であった作業が、既にチャンスを掴んでいる大手の会社と契約をしたものだけに許される。という本末転倒を生んじゃいますよね*1。実際既に、一部の大きな会社が関連する多様な特許を申請している為、急に加害者になる事もあるらしいですし。この間エルレガーデンが、ELLEから訴えられて負けたやつみたいな。


特許みたいな、人の解釈が介在する、曖昧な部分を選別する作業を匿名にする意味も良く分からない。それこそ、逃げも隠れも出来ないプロの方を配して、適当な判断をしたら自分の仕事に影響が出るような場合じゃないと、説得力のある信憑性は生まれ無いんじゃないかな。まぁ、大量の案件を審査する事が、直接仕事に直結でもしない限り、誰もこんな忙しいだけで誰かに恨まれる汚れ仕事やりたがらないだろうけど、調べ物としてはいいのかな?好きな時に止められるようにしたらいいのかな?でも文化の世界には何かを発表する時の手段として、ペンネームっつーのがあるかんなぁ。


著作権法における「親告罪」が海賊版を取り締まる上で、パクリ・オマージュまで規制してるんじゃ、なんか別の意識が働いていると思われてもしょうがありませんよ。ただ単に横着したいだけかもしれませんけどね。海賊版におけるオリジナリティの方が、どう考えても早いわけで。海賊版には、オリジナリティがほぼ無いわけだから。逆に海賊版にオリジナリティが生まれてきたら、それはそれで新しい文化というか、DJ的に言うMixCDの類いであって、キチンと金払ってれば、商売になると思うんですけど。例えば『この○○がスゴイ』とかですか。情報の権威付けってのは、あんま好きじゃないけど。そういったものが、ジャンクを漁るモノの指針になるのは確かでしょうし。つーか海賊版の問題が深刻なのって、国内じゃなくて国外だよね。極論だと、自身の著作物の保護も著作者の義務じゃないか。って論法だって可能だと思うんですけど。自分の目の及ばないところの金まで欲しいのか!みたいな言い方だって有り得るじゃないすか。そんな奴はアレですよ。妖怪百目ですよ!百目!


日本みたいな輸入国が、唯一輸出出来る(語弊があるね)ものが文化だと思ってたんだけど、他国のものを受け入れ加工して輸出する加工貿易国としての日本には、著作権を厳しくしてもメリットが少ないんじゃないのかな。何が言いたいかっつーと、広大な土地を持った他の国と同列に考えちゃダメだろって。自国の事のみに専念してはならない。って憲法にも書いてあるじゃんw*2。日本は外交が下手、ってよく言われますが、漫画好きで有名な外務大臣が要る国で、この程度の著作権への認識ってのは如何なものでしょうか。これは国がどうにかする問題なのかな。国外のものに口出しをするのなら、そら国が後ろ盾をして欲しいけど。国内の問題なら、それはそれぞれの媒体(出版界・映画界・音楽界等)が頭を使う場所じゃないのかね?
だって、これを読んでいると。勿論作者が被害を蒙っているんだろうけども、何よりもメジャー会社が被害を蒙っている事が問題。って読めるのよ。
作家を管理している立場ってのが会社な訳で、作品の権利とか著作権は会社が握る訳ですよ。作者のもとには、作品の権利が残らなかったりする(ケースバイケース)。じゃあ、それを守るのも、会社の責任でしょうよ。どちらかというと、作者に会社が訴えられてもしょうがないんじゃないですか?作家の責任、編集の責任、ってそういうものじゃないの?しかし、こういった問題が表面化するということは、出版界・映画界・音楽界はそれをするつもりがない、というかしてこなかった訳だ。つーことはだ、作家を保護するといった名目で、作家を囲ってるだけじゃないですか。業界の体質を変えないまま、法律を変えても、作家にはなんのメリットも無いですよ。コネさえ持ってれば(広い流通ルートを有した)、プロにならないで、アマチュアのままの方がいいんじゃないですか?インターネットって、犯人捜しじゃなくて、こういう事の為に使うんでしょ。

*1:お金を稼がなきゃOKなんでしょうけど、人に見られるものを作る意識を育てるのが同人活動じゃないんすかね

*2:憲法解釈