IS OTAKU DEAD YET?

岡田"オタキング"斗司夫が、
おたくの死を語りその際に感極まる。
という話があらゆる所で、語られているので
一応、「おたく」についてアレコレ騒いでいた身として
語っておいた方がいいのかな、と思いました。
(http://d.hatena.ne.jp/kasindou/20060524#p1)
(http://d.hatena.ne.jp/kasindou/20060525#p1)
(http://d.hatena.ne.jp/ADAKEN/20060525/1148484907)
タイトルは、オタキングのイズデット宣言で
『おたく』が『オタク』の手から離れましたよ!
やったね!『おたく』復活祭だ!!


余り長く書いても、昨日書いた事より
興味が沸くことは無いと思うので、ザックリといきます。
これは完全に、宗教家の自己愛マッチポンプだと思います。
同時代性を担保に、おたくをアカデミックに捏造した
彼からしたら、それはそれは感極まる自体です*1
だからこそきっと、何故彼が泣いたのか分からない
と言った、言説も出てくるでしょう*2
しかし、同時代的にオタキングに冷めていた人間が*3
恐ろしい数いることも忘れないで頂きたい。
おたく右翼*4のナルシズムの極まりが「自決」という
三島由紀夫太宰治尾崎豊〜hideに至るまで
過去何度も繰り返されてきた作業で、
桜を散らそうとする態度に、ナルシストの究極芸である
「自決」のエロティシズムを爆発させ
誰よりも、自分が感動してしまう姿には、
ホモソーシャルな(右翼)集団が、
集団自決を望む中、祖師が徐に立ち上がり、
「私が一人で死にましょう」といった、
ヒロイズムが全く無かったとは思えない。
その日本人の集合的無意識に呼びかける
エロティシズムは、普段のオタキングの姿から想像するに
過去から今に至る、暗くで淫猥な細かい事象
カット&ペースト出来る耐久度を誇り、その事に感動した。
感動しつつ、やはり当時のように冷めてしまった*5


ここまで読んで、このイベントに否定的になっている
と思われるかもしれませんが、
それとこれは別で、自分がその場に居たら、
間違いなく感動していただろうし、
話を読んだだけでも、ハイクオリティな宴で
あったであろう事は想像に容易く、評価は極めて高いものです*6
過去、書いたことがありましたが*7
「オタク」という近代*8が反近代に負け、
その姿をパッケージしたものが件の
ロフトプラスワンだったのでしょう。
この場合、反近代の定義がとても重要ですが
「萌え」かなんかじゃねーの?
辺りで、お茶を濁させてください。
だからこそ、「萌え」とはオカルトなのです。


オタキングにとっての「オタク」が死んだだけで
広義においての「オタク」が死んだかどうかは別の問題。
とか言い出すと、途端につまらなくなってしまうので、
避けたいと思うのですけれども。
オタキングのおたくの定義、これに全て集約されてます。

第1世代は貴族であり、求道的な性格とノブレスオブリージュがあって、生まれながらにして特別なのだからなんでも知らねばならず、世間から蔑まれようと気にしなかった。
第2世代はエリートであり、自らの好きなものの良さは学べば誰にでもわかるはず、というスタンスで、アカデミズムに傾倒する。
しかし第3世代にとって、オタク文化は他人と自分を差別化するアイデンティティであり、第1・第2世代とは共通概念たりえなくなってしまっているという。本田透が女とはリージョンコードが違うというようなもの。

第三世代の「萌え」で(動物化はNOであります)、
最初の「おたく」に戻ったように見えます。
オタキングは、それに納得できない。
何故ならそれは第一世代の、屈託*9を抱えているから。
 俺が嫌な思いをして、やっと変えてきたのに
 お前らが、嫌な思いをしなくてすむようしたのに。
 何故、また『おたく』に戻るような真似をするんだ!*10
みたいな。…想像ですよ*11
>世間から蔑まれようと気にしなかった。
だから、ここ嘘ですよね。
そうでないと、
第二世代、エリート志向・アカデミズム傾倒を捏造した
オタキングの動機と、この日の涙が霞んでしまう*12
つまり、第三世代から逆算して考えるから、
定義の転倒が起きているのですよ。
その転倒こそが、
>世間から蔑まれようと気にしなかった。
という嘘に繋がるわけです*13
あの頃冷めてた人に言わせれば、オカルトだった「おたく」を、
無理やりアカデミックなステージに上げて
やれ文化だと、知的なイメージ(近代)を捏造したのだから
そりゃ耐用年数が過ぎれば、魔法も解けちゃいますよ。

「好きなものを自分で決められる知性と偏見に屈しない精神力を持っている人たち」

そんな大層なもんじゃないですよ。
大層なものにしたのは、岡田さん。あんたじゃないですか。
しかし、岡田氏の涙に何にも思わないのだとしたら、
そんなあんたは、もっと最低だ。
よかったねおめでとう、あんたは「おたく」じゃないよ!

追記

能動的にクリエイティビティを求める
『オタク』は、今も昔もた〜くさんいますよ。
そうじゃなかったら、専門学校があんなに沢山ないですよ。
YAGつぶれてますよ。
GAME好きは、RPGだけを作りたいと思ってるし、
アニメ好きは、アニメ雑誌の編集者に憧れてるし
漫画好きは、イラストレーターになりたいと思ってるし
すぐ挫折して、諦めるだけですw
諦めて、似た感じで楽そうな仕事を探してるだけですよw

*1:本人に自覚があるのかどうかは、ここでは問題にならない。何故なら涙に至る感情のブレは、まず自分を騙す事だからです。

*2:アホか?そんな事も分からないのなら、どんな映画見てもどんな音楽聞いてもどんな小説読んでも一緒。感受性から、ほど遠い所に住んで、スナイパー気取りの馬鹿ブロガーは、豚に踏まれて死にやがれ☆

*3:第一世代と呼ばれる世代の人間で、彼の活動に異を唱えていた人たち

*4:相対的にね

*5:いや俺、第一世代の年齢じゃないけどね

*6:裏読みで中傷してるとしか読めず、迂闊に冷めた態度で文を書く程の恥知らずで可哀相な人には悪いが、ホントに感動的だと感じます

*7:http://d.hatena.ne.jp/ATOM-AGE/20060422 下段参照

*8:「おたく」は反近代

*9:迫害され、疎まれてきた経験

*10:オタキングは、元々おたくの信者だったって事ですね〜

*11:現状のオタクについていけなくなっただけ。とか、脳みその沸いた事言ってるうんこは、豚に踏まれて死にやがれ☆

*12:というか、感極まる理由が無くなってしまう

*13:しかし本人は無意識だったと、俺は考えています。