読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

おひとりさまという観月ありさ像


ドラマ『おひとりさま』はパブリックな観月ありさイメージが
他局でも普遍的な固有性を発揮できるか見もの。
スーパーウーマン観月ありさのイメージは日テレ風だけど
実際に日テレ風の観月ありさが最後まで持続するのなら
観月ありさの強度も大したもんだ。


しかし観月ありさってのも不思議な女優だ。
バブルじゃなくちゃ成立し得なかった世界観や
スーパーウーマンとなって捻じ伏せる痛快さが
今や行き遅れの可愛そうな女という譲歩がないと成立できなくなってる。


役者業に比べて、歌手活動の方も今ひとつで
最も相性が良かったのはバブルの徒花、小室哲哉だろうか。
スタイルを生かしたモデル路線(ゼロ年代)への傾倒も見せているが、
どの時代でも王道の美人さんではなく
さしてピンと来る仕事を残しているとは思えない。


結婚して子供を生んでも役者を続ける
力強い母親という道もあった筈だが
今や完全に時期を逸している(そこに篠原涼子がいるのが驚きだが)。
それでもなお、観月ありさという固有の強度を保ち続ける
彼女の強さってなんなんだろうか。


現在の宮沢りえ牧瀬里穂に比べて
今の観月ありさ
ダントツで真っ向勝負をしている事は確かだろう。
なのに(今の)彼女のファンって顔が見えない。
おそらく演技が上手い部類には一生入れてもらえないだろうし
コメディエンヌとしても若干、中途半端感が拭えない。
それでも毎回、周回遅れの役者とばかり組んで
番組を引っ張らなくてはいけないのは彼女だ。


今回のドラマでは、今までに比べれば現役感のある
小池徹平くんと競演するのだけど
水島ヒロや小栗旬または松山ケンイチや英太辺りと競演することで
なにかその立ち居地の一端が垣間見えるような気がするのだけれど。
小池徹平程度でも二人の絡みはスリリングだった)
つくづく不思議な女優だ


と色々考えたところで
今回のドラマ『おひとりさま』のキャスティングを見ると
競演の役者はこうなっている


小池徹平
松下奈緒
鈴木亜美
麻尋えりか
酒井若菜
真矢みき


これがもし考え抜かれたキャスティングなら
観月ありさ包囲網と読んでもいい。


小池徹平は上述した通り、普段絡まない若手人気(?)俳優。
松下奈緒はモデルとして観月より格上の
モデル観月の魅力を打ち消すカードだ。
鈴木亜美は言うまでも無く
歌手観月を打ち消す
同じく小室印を持つ、元売れっ子歌手。
麻尋えりかはまだイメージが固まって無いのだが
宝塚で女性のファンを相手に戦ってきた人間であり、
女性の目線を常に磨いてきた
スーパーウーマンとしての観月をはるかに凌駕する頂で
勝負をしていた人間。
更に、真矢みきも宝塚出身であり、
見事女優として確固たる地位を確立している。
今後も観月が強い女性路線を歩むのなら、
彼女はそれを体現している女優といえるのでは。
酒井若菜は、地味ながら良い仕事をする
グラビアアイドル出身の女優。
コメディもシリアスも悠々こなし
アイドルから女優への転進を成功させた実力派と言える。
果たして観月は酒井若菜と比べたら、
アイドルから女優への転進を成功させたと言えるだろうか。
ちなみに橘慶太という同じ事務所の後輩でありアイドル歌手までいる。


このように多少強引とは言えるが、
観月ありさの逃げ場は360度どこにも無い
この中で、彼ら彼女らを引っ張って行かなくてはいけないのは彼女自身であり、
観月ありさの向こう10年を占うこのドラマが
彼女の希望となるのか絶望を生むのかは
このドラマを見ていれば自ずと浮かび上がってくるだろう。


マジで台詞の一つ一つが
こういった観月ありさ像を俯瞰するように見えてしょうがない。
行き遅れスーパーウーマンの孤独が観月ありさとダブるという
今の彼女を論じるドンピシャのドラマだといえる。
つまり台詞ではなく彼女の言葉なのだ。
是非そう考えながら一話を見てみて欲しい。