スパイダーお節介。

最近、演歌の女王とか仮面ライダー電王*1を見ていて
お節介について、ちょっと思う所あったのでコレが気になった。


自身の弱みをWebに書くことがセキュリティーホールに繋がる。
といった趣向の話だったと思うのだが。
そもそもネットで何かを書きたいと言う行為自体が、
何らかの自己表現の一種と見られることから逃れられないように、
弱みを書くことも、それについてお節介を焼く行為のどちらもが、
自己表現の因子を持っていると思われざるおえない訳で。
タガタメ論に帰結するのならば、それはお互い様というか、
お互い自分の為でしょう。
だから

「あなたのお節介は本当に相手のためですか? 自分が気持ちよくなるためじゃないですか?」
ネットのお節介さん - ARTIFACT@ハテナ系

というのは、ちょう大前提で
相手も自分が気持ちよくなる為*2に書いているのに
そんなに、迷惑を感じているのだろうか*3
又、そんなに書き込み相手を見ているのだろうか*4
新しくものを書く、考える事の
キッカケ程度にしか考えていないのではないだろうか。
つまり、ネットで書くという行為の中に、
自分が気持ちよくなる類いの自己顕示欲が
そもそも織り込まれているのだから。
元々、相手への善意100%で書いている訳ではなく、
自分が書きたい文章として書くのだから、
それはお節介ではなく、出張BLOGなのではないだろうか。


とすると、これは新たなフィールドワークの形なのかもしれない。
自身のIDだけを取り、BLOGを書くわけではなく、
様々なところに出向いて、文章を書く*5と言う類いの自己表現。
いやこうなって来ると自己表現よりも
興味本位の割合が強くなりそうだ。
ここら辺は、はてなブックマーク的価値観に顕著だよね。
昔なら、自分のHP(BLOG)から、出歩いてモノを書く為
自身のHPの宣伝だったりもしたのだろうが
今のそれは、よりフィールドワークに近く*6
対極に位置するであろうデータベースとの
中間地点に値する行為なのかもしれない。
なんだか、昔のサブカル論壇みたいだ。
昔に比べ、データベース消費が簡易になっているのに
消費者レヴェルでは、フィールドワーク消費に
欲求が移行してきているのだろうか。
そっから外に出るのは、また全然違う筋肉だと思うけども。


ネットお節介さん。改め、デジタル・フィールドワーク
とでも言うような新たなフィールドワークが存在するとして。

これまでネット利用を牽引してきた20代の比率が劇的に下降線をたどり、直近では全世代の11.9%に過ぎず、50代(11.8%)にほぼ並んでいる。
パソコン見放す20代「下流」携帯族

私はこの記事を思い出した。
この記事によると、23.6-11.9=11.7%が
二十代だけで言えば、携帯に移行している(同一の個人ではない)。
約半分ですね。
携帯による情報消費の割合が増えているというのは、
よりデジタル・フィールドワークに特化している為なのかもしれない。
いや逆か。
増えているから、デジタル・フィールドワークをしているのか。
携帯によって、書き込むという行為の敷居は下がっているが
BLOGを持つほどの体力は持たず
そもそも、携帯でのBLOG更新はめんどくさい*7
その制約の中で行う、最も負担*8の軽い方法が
デジタル・フィールドワークなのではないか。


以前にも書いたが、

コミケ終焉からフィールドワークが失われ。既にフィールドワークとは、サブカル的な作法においてのみでしか機能していない。これは、双方のコミットの違いによって生じるのですが、マイノリティ意識とはフィールドワークによって得られる抑圧の形なのです。

http://d.hatena.ne.jp/ATOM-AGE/20070220/1171944453

フィールドワークと言うのは、行為では無く
作法になりつつあると考えている。
それが、上記したような自分の為の行為だが、
間接的な自分*9の為の行為ではない。
といった、新たなタイプのフィールドワークになっている
というのが、完全雰囲気だけで考えた
ニューウェーヴ系、消費の形だ。
そして、新しい消費ベースの抑圧から生まれるマイノリティ意識が、
また新たな作品を生み出してくれる事だろう。


何の話だ。

*1:他にも何かあったけど忘れた

*2:又はその過程で

*3:感じていても、自分にも後ろめたさがある筈なので、発露するのだろうか?それは身勝手と取られないのだろうか

*4:また、見えているのだろうか

*5:部分的にそういった人はかなり昔からいたと思うが、目に余る程の人数がいるのなら、それはここ数年のものだろう

*6:自身のページを持たないし、お客さんや人気など端から気にしない

*7:と思ってしまう

*8:心も体もお金も

*9:例えばHPやBLOG