オリコンって位だからこんな事態もオリコンでるんだろ。


オリコンが自分たちに都合の悪い記事を書いたジャーナリストを潰すべく高額訴訟を起こす : 音楽配信メモ....


珍しく、ホットな話題ですが。
私この記事を読んだ時に、まずこの烏賀陽弘道氏という人から
ちょっとアレな感じを受け、きな臭さ以前に
この人を発端に、問題がグルーヴしていく事の危なさを感じたんですね。

●【緊急事態】「オリコン」が烏賀陽個人を被告に5000万円の損害賠償訴訟/これは武富士と同じ手口の言論封殺の恫喝訴訟じゃないか?

こうして黒丸まで付けて、しかも括弧付きの緊急事態って。
こんなタイトル(?)でメールが来たら
スパム、イタズラって思います。私はですが。
(チェーンメールとしての機能は失っていませんし)
これに対する、対策、対応で忙しいのでしょうが
本当に緊急の事態なら、メールじゃなくて電話でしょう。
また"巨大独占企業""狙い撃ち""(笑)"みたいな、言語センスや
ほんのちょっとの後ろめたさが、感じられない文章。
特に、『音楽業界内の複数のソースから何度も出た』
オリコンは被害者である。という立場を取っている』
のような、責任の所在を誤魔化す様な言葉。
(実際、原文写しを読んだ限りでは、ゼロではないけれど。
責任を取らざる負えない立場には、居ない様に思える。
のに、この言葉使いのせいで、何か隠しているように読める)
中には、「結局、金貸してって事が言いたいの?」
と思う人も居るんじゃないですか?嫌な奴なら。
BLOGの記事で、これをアップしていたならまだしも、
緊急とはいえ、メールで知人に送る文章として適切なのか、
ライターとしての力を疑りたくもなります。
(危機感は非常に強く感じますので、本当の訴訟であると判断しましたが。
手助けをしたはいいけど、肝心な所で本人が下手打つ危さがある)
私は内容とは別に、そのセンスに違和感を感じました。


その上で、猜疑心を上書きして読んだにしても
なんとも奇妙なお話。
何故、オリコンはそこまでする必要があるのだろうか?
何か全部、面倒くさくなっちゃったのだろうか?
どう考えても、メリットがない。
例えば、オリコンにその気が無くても、裁判になったとして。
集計について何かしらの事実を開示しなくてはならない事態。
と言うものを考えませんか?
今更感の漂う、この程度の記事にキレる位、
後ろめたい事実があるなら余計に。
裁判上では、そうなってしまう事も
出版媒体への影響力も持つオリコンならば
何かしら有利なデータ(流石に嘘のデータは…)だけを開示し
反論する事だって容易に出来る筈です。


オリコンを始め音楽業界には、昔から伝統的に
お金、又は組織的力関係によって
数字の捏造や改竄、工作をしている。
と言う事の事実性が有ろうと無かろうと、
それを信じている人や、吹聴する人は必ず居て。
特に日本では、そういった意味においての原理主義
完全なる正義として疑われない。
と言う事をオリコン自体が、とっくに織り込んでいる。
と思っていました。
『んなことは分かってる。というより、それが売物だよ』
程度の事を言いながら、金でミュージシャンの頬をぶっ叩き
全裸の金髪に体中ミルクを塗ってもらっている。と思っていました。
想像よりも小者だったんですかね。
それとも実は、烏賀陽弘道氏も、オリコンも被害者なんじゃないか。
というアングルを考えながら書いていたのですが
紋切り型に、ジャニーズ事務所の話題にシフトするのも
どうかと思うので、考えあぐねています。


こういう力で捻じ伏せるやり方は、確かに問題ですし、
業界用オリコン(確か¥4,800)を右手に持った
業界ゴロにしか、批評が残らないと言う事も問題です。
そのオポジションとして存在するカウンターメディア、
インターネットへの圧力の可能性。
という流れは分かるんですけど、
ちょっと扇情的で気味が悪かったです。
後半に行くにしたがって、それってどうなの。
という気持ちが募ってしまった。
全面的に善意で行っているであろう人の、
言葉につきまとうグロさが際立ち
津田大介氏の文章を、
多少面白がっていた身として残念に思いました。
 既に、そういう柵が纏わり付く立場の人間なんですよね。
 余裕を持たせて貰えないというか、
 ふざけたら怒られる立場なんですよね。
 こればっかりは、仕様が無いです。
とはいえ、オリコン側が誰かにケツを蹴られている訳ではなく
全力で言論を弾圧しているのならば、
それは、馬鹿な事だろうと思います。
現状では、おかしな事が多すぎて
(5,000万の根拠。企業の発行物に対して個人攻撃など)
多彩な方向にイメージするなら、今の内になんですが。
何か、そういう気持ちも起こらなくて。
う〜ん。腕組みで、悩んでしまいます。
『Jポップとは何か』(名著!)*1『Jポップの心象風景』がバカ売れ!
みんなで3冊ずつ買って、
少しでも裁判費用の足しにして貰おうぜ!!
とか、笑えないっすよねぇ…


仕様が無いので
"常識的に考えて…"AAが百花繚乱してるのかな。
とか妄想して、悩むのはまた次の機会にしますね。


(追記)
メール内容訂正されてますね。


話は変わりますが、私個人としては、
音楽業界に限らず、こういったきな臭さって
とても大切だと思っています。
 例えば、公平なジャッジを下すために
 集計方法を開示しなければいけない。
とは、全く思いません。
そして裁判になってしまえば、それが要求されます。
基本的に企業というモノが、
社会貢献を元としているとは、資本主義下で御伽噺な訳で。
権威を持ったお金を儲けたい(と、声に出している)上で、
企業と言う形態をチョイスしているのですから、
その行動原理は、消費者にとってボケでしかありえません。
 なるべく、お金を使わずにお金を欲しがるのですから。
 知らない人に「金ちょうだい」って言われても。
 恐いにーちゃんが、ナイフ持ってた所で
 心の中では『おいおい』って突っ込みますよ。
 という事は、逆説ですが基本的にボケています。
それに対し、消費者が突っ込む事で
市場原理は成り立っているのです(ウソ)。


今回の事で、図らずも(?)オリコン
この市場原理から外れる事になるでしょうが
元来、その突っ込みやすい隙を作る事で
企業は儲かるものですし。それが目的な訳です。
だからこそ消費者は、大手を振って文句を言えるのです。
需要と供給、ザッツオール。
んで文句言いながらも、
超好きなCDは別にオリコン見ないでも買うし。で。


という事はですよ。
ネットが普及して、誰でもBLOGのように
何かを言う感じになったとして。
それは昔から、ずーーっとそうな訳ですよ。
消費者は、何かを言う感じなんです。今も昔も。
今までだって、企業が大ボケかましたら
突っ込んでいたんじゃないですか。
ワイドショーに需要があるって事は。
それが日常、記録として残らないからこそ
相槌や、嘘や、LOVEとして、
曖昧な隙を、突っ込み所をクリエイトし、
どうしようもなく生きているのです。


オリコンの社長は何も消費しないんですか?
しますよね。
そこにおいて、オリコンの社長も
文句を垂れ、何か言う感じな筈です(音楽以外)。
私は今回の事から、音楽業界の隙間にある突っ込み所が
少しづつ是正されていく事に、不安を感じています。
 大丈夫でしょうが。
音楽に関しては、文句を言った感じになる事が
し難くなるという事が、本当の意味での衰退だと思うからです。
又、その分の需要は、何処にいくのでしょうか。
隣の席のアイツの鼻の下に付いた
デカ黒子をイジるとかに行く可能性は、無きにしも非ずです。


今は、そうやってどんどん文句を言えばいいさ。
これがオリコンに対する、最後の突っ込みかもしれないんだから。
でも、『最近なんかつまんねーな』とか思うなよ。
いや、まーいいのか。
空虚にさえ文句を垂れる事が出来るなんて
超幸せを噛み締めてる瞬間なんだから。


日本は、市場原理を享受しているのですから、
全てはエンターテイメントとして消費されます。
『自分は消費者だから』という揺るがない自信が、
違和感に突っ込みを入れるのならば
イジメは資本主義下において、一生エンターテイメントな訳です。
イジメをする事も、
イジメ報道をすることも、
イジメを非難する事もです。


イジメの話を無理矢理入れたのは、流石にワザとです。
今日のポエムでした。

続報に付き、続きます→
http://d.hatena.ne.jp/ATOM-AGE/20061220

*1:読んだ事無いけど