羅針盤が解散

山本精一  
ちゃいなをつれて帰って来ました。
小さいプラスティックのケースに入っています。

ちゃいなは、一生懸命、ホントに命がけでやりました。
あんなに全霊をかたむけて音楽をする人を僕は知りません。
彼女に教わった一番のことです。

すはらくんも僕もそうとう怒られましたよね。
彼女の基準だと僕らはかなり半端なんだと思います。
情けないけど、彼女にはかなわないです。

みなさん心配いただいて心からお礼をいいます。
ちゃいなはしあわせものです。

二人でよく家で、「あした死んだって、お互いぜんぜん大丈夫なようにしとこう」
なんて、かっこいいこと言い合ったりしてたけど、
ちゃいなは、死の直前まできっと全力でやりきっていたと思います。

でも僕はだめです。大丈夫じゃないよ。なさけない。。

自分のつくったバンドではじめてのことだけど、
羅針盤を解散します。

ちゃいなのリズムがない羅針盤なんて
この先考えられないのです。
今まであんなヘタクソな歌のバンド聴いてくれて、
ほんとうにありがとう。
ちゃいなのドラムと吉田君のキーボードのおかげでした。

すはらくんもいろいろお世話になりました。
最後の京都いっしょにできたのが嬉しかったです。

ちゃいなの告別式、いや、復活祭!
みんな来てやってください。
あいつは、ぜったい復活します。

それから前日の16日、九条の僕の自宅で、
ちいさなお通夜のようなことをします。
よかったらすはらくん来て。

それでは。

ちゃいなさんの、存在はとても大きかった。