ホールピットな男

僕は、どうしようもなく森に向かって立っている
しかしどちらが、立ち尽くしていると言えようか。
負けてはイケナイという声援に、疲れきって体を横たえる。
首の辺りがムズ痒く、耳の辺りには蝿の羽音が聞こえる。
あっけなく、負けを見とめてしまった。