瞬間的なプライドは、強さにとって邪魔にしかならない

今まで、大して触れてませんが
プロレスは、俺の中でネタにしづらい話、第一位なのです。
実際プロレスは、どんな話し方をしても誰も得しません。
例えば元々プロレス用語であった「ガチンコ」
まぁ「セメント」といったり「シュート」といったりもしますが
基本的に、真剣勝負というような意味合いで使われています。
勿論、ホントに真剣勝負で闘う、と言う意味ではないです。
これは、様々なメディアに取り上げられ
プロレスを見ない人にも、浸透している意味合いだと思います。
コレは真剣勝負ですよ、と言う「ルール」にのっとって「試合」を行うわけです。

でまぁ、この「ルール」ってのが問題なわけですが…
大抵は本当にマジなのか？結果は決まっていないのか？
ってことですよね。
　で、プロレスを好きと言われる人達は、そんな事良いじゃないか
　それによって面白さが削がれる事は無い。
と、言うわけですが、やっぱり気になってます。
そりゃそうですね。はっきり、「やらせ」だと言われたら凹みます。
ＡＶも同じ事なのに、どうしてこうもプロレスは
この類の質問に対して弱いんでしょうかね？

例えば、「ＰＲＩＤＥ」はガチで「新日」はエンタメ
みたいなのが、きっとプチ格闘技ファンの一般常識だと思います。
でも、正確には両方ガチなんですよ。
「プロレス」もマジで真剣勝負という、試合をしてるんですよ。
これは、妖怪は居ないけど、幽霊は居るかもしれない
って言ってるのと同じ事で（磁場がどうの…オーラが云々…？
魔法は無いけど、超能力はあるかもしれない（脳のキャパ的に…？
的な話な訳です。
　解りやすく例えると…車に惹かれた子供が奇跡的に無傷だった
　そういえば、去年死んだ祖母の一周忌だ…助けてくれたのかも
　みたいな事って、ホントは何にも説明してないですよね。
　でも「取り敢えず」説明された気がしてしまう現象。
　これを、擬似科学といいます。

この場合は「擬似最強」と、でも言うのですかね。
今なら「ミルコ」や「ノゲイラ」、「ヒョードル」辺りのうちの、誰かになるわけですが
本来は「ルール」及び「ＰＲＩＤＥ」というイベントが「擬似最強」ですね。
そうそう。「擬似最強」は「暫定最強」ではないので勘違いしないで下さい。
「ＰＲＩＤＥ」などの「格闘技」イベントを純粋に最強を決めると思っている
プチ格闘技ファンのあなた、免疫力を付けて行かないと、裏切られた時に
必要以上に凹む事になってしまいますよ。頑張って下さい。
「Ｋ−1」が今「プロレス」化しているのには、もう、耐用年数が無くなってしまっているが
今更マイナーなイベントは打てないという、訳があるんですよ。
　「格闘技」系のイベントなんて、マイナーな世界で細々とやってればよかったのに…

「格闘技」がマスになった今、とても重要なプロレスとの決定的な違いがあるのです。
これを持っていない「格闘技」は、長い目で見るととても厳しいです。
「プロレス」にはあって、「格闘技」にないものそれは、選手。
最終的な所で、選手と団体側の間にお金の関係しかないことに問題があるわけです。
それは、イベント自体から新しいモノが創造される事は無いということで
「プロレス」でいうインディー団体と同じ事です。
育てられていない選手は、イベントや団体を守る為には戦ってくれません。
　「ＰＲＩＤＥ」は対「Ｋ−1」の時に自身のイベントを守っているじゃないか！
そうなのです。「ＰＲＩＤＥ」が何故受けているか
それは、「プロレス」と「格闘技」の良い所を融合させた、奇跡的な面白さなのです。
試合内容は、団体＝イベントへの愛など関係無い、個人戦。そう「ガチンコ」です。
それ以外の部分は、ほぼ「プロレス」の要素で出来ていて。
試合は自分だけの為に、それ以外が嘘と言うわけではなく
結果として勝てれば、「ＰＲＩＤＥ」の為という土俵を作っておくと言う事です。
　ただ選手が自由になっただけでなく、イベントも人気が出なければ簡単に切りますしね。

「ＰＲＩＤＥ」のような奇跡のバランスは、そうそう計算で出来るわけではない
「猪木祭り」なんて選手の無い「ＰＲＩＤＥ」「Ｋ−1」でさえ持っていた「リング」を持ってない！
そんな致命的な欠陥品に成功する可能性は、ほぼゼロだったわけです。
でも、あの大晦日戦争には、それ以外のＴＶ側の思惑と
様々なイベントプロモーターの席取りゲームだったわけです。
それは、勿論石井館長にドンドン投資して、ＴＶ局を3つも持たせ
ボロが出たら、突つこうと思っていたが
それよりももっと理想的な逮捕という答えが出てしまった。
まぁ、石井館長の回りを嗅ぎ回ってたのは、警察だけじゃなかったってことですよね。

「格闘技」というのは、実は本当に一番強い奴を教えてはくれません。

この事を踏まえた場合「新日」がやらせなのでしょうか？
俺には、そうは思えません。
「新日」の「ルール」の中で最強を決める真剣勝負「ガチンコ」なのではないでしょうか？
選手が強いのではなく、団体が強いのです。
今、誰が強いかではなく、何処の「ルール」が結局強いのか？
となった時に、長い時間強い選手を育成しているのは「プロレス団体」だからです。
「ルール」の内実は好みなので、深く突っ込みません。今回は。
しかし、有無を言わせぬ面白さを提供出来ていれば
こんな事言われて無いでしょう。まぁ、頑張れや「新日」